たねやのお干菓子

お菓子の仕事をしていなければ、干菓子の本当の美味しさを

知ることもなかったかもしれません。

幼い頃の仏事で頂く落雁のイメージがあって、打ち菓子に

まったく興味を持っていませんでした。

 

全国にある銘菓と呼ばれる素晴らしい干菓子・打ち菓子を頂いた時、

何故かほっとするような心持ちになるのが不思議です。

ほんの少しですが茶の湯の世界も知り、益々干菓子に

魅せられた時期もありました。

忙しい日常の中で、ゆっくり干菓子を味わう時間も少ないのが

残念ですが、だからこそその手を休めて、心落ち着かせながら茶を点て、

干菓子をそっと口に運ぶのもいいのかもしれません。

 

写真は「たねやのお干菓子・迎春」です。これも頂き物なのですが、

小さなお菓子に美味しい春がぎゅっと詰まっていました。


大津画落雁

もう何度も京都へ出掛けているのですが、その隣の琵琶湖

周りのことは余りよく認識していないような気がします。

只、歴史的には陸路としても水路としても重要な場所であり、

イメージとして東と西のせめぎ合いがこの縦ベルト内で

行われてきた感じがしています。

琵琶湖の周りには沢山の城があります。織田信長の安土城、

羽柴秀吉の長浜城

今大河ドラマで「直虎」縁の井伊家が築城する彦根城。

そして水城とも言われる大津城などなど。

数々の有力大名が居城を構えた地域であります。

 

城の前置きが長かったということは、そうなんです郷里の先輩の

ライフワークとなった城廻(違うかもしれませんが)の記録と

旅先の銘菓がまた届いたのです。本当に一緒に旅している気分に

なるものです。美味しいお菓子があれば尚更です。

滋賀県大津市、藤屋内匠(ふじやたくみ)の「大津画落雁」。

江戸初期に仏画として描かれ始めた「大津絵」は、次第に世俗絵に転じ

東海道を旅する人にとってお土産・護符として評判だったようです。

藤屋内匠の創業は1661年。そして「大津画落雁」も江戸後期には

出来ていたと言います。同じ味だったかは判りませんが、ほぼ同じような

お菓子を江戸の人たちも食していたと思うと感慨深いものがあります。

(今の時代、飽きさせないためにどんどん変えることが重要と捉える傾向も

強くなっています)

和三盆に葛粉・寒梅粉を混ぜて、資料によると江戸安政期の木型を使って

丹念に打ち出しています。口溶けの良い上品な味わいの落雁でした。

(子供の頃落雁が苦手でしたが、美味しい落雁と巡り会っていなかったかもと

今美味しい落雁をいろいろ知って思います)

9種類の型は、座頭(けがをしない)藤娘(良縁)槍持奴(道中安全)

雷と太鼓(雷除け)瓢箪鯰(諸事解決)鬼念仏(小児夜泣き止め)

外法梯子剃り(長寿)山上釣鐘弁慶(身体剛健)鷹匠(利益を収める)の意味あり。

 

 

 

 

 


古都の名月(塩芳軒)

10月4日は仲秋の名月。

代々木公園付近では少し冷たい風も吹き、

雲が流れその切れ間からきれいな月が見られました。

いつも月を眺めるようにしていますが、やはりこの月は格別です。

(でも満月になると後は欠けていくばかりで淋しい限り、

だから十三夜の月がいいなんてことになるのでしょうね)

仲秋の名月と言ったら「月見団子」です。

少し前に団子は作ったのですが、何しろ直ぐみたらしや餡を

付けて食べてしまったので、今回は京都・塩芳軒の「古都の名月」

を飾ることにしました。

団子に見立てた和三盆の干菓子を可愛く積み上げました。

十六夜が過ぎた頃、抹茶を点てて頂くことにします。

十五夜の月見団子は15個、一段目が9個

二段目が4個そして三段目が2個となります。

 

旧暦の9月13日(今年は11月1日)の月を

見ないと片見月になってしまうので、次の

十三夜も楽しむことにします。団子は13個。


雪塩きなこ

沖縄の物産館などを見て回ると「雪塩」の名がついた

商品を良く目にします。石灰岩の地層で構成された宮古島の

地下海水にはミネラルが豊富に含まれ、その成分を出来るだけ

残して精製されたのが「雪塩」です。

今回コンビニで見つけたのが、この「雪塩」と北海道産の大豆から

作ったきなこを合わせたその名も「雪塩きなこ」(札幌第一製菓)です。

余り期待せずに頂いたのですが(いつもスミマセン)、これが美味しかったのです。

水飴で良く練られたきな粉にほんのり塩の香りが漂う、

何とも上品な味わいでした。抹茶にも良く合うと思います。

近年「塩麹」に「塩パン」など、塩に関わる商品がヒットしています。

人の体にはなくてはならない「塩」ですが、過ぎることも注意しなくては

なりません。美味しく「塩」を楽しめたらいいですね・・・。


韓国宮廷菓子クルタレ

12月の雲一つ無い良く晴れた日に、友人夫婦と静岡・三島の

大吊橋「SKYWALK」に行ってきました。

とにかく富士山がよく見えて、感動的でした。

(富士山は見る位置で随分と姿を変えます。富士から見る富士と

三島から見る富士では大分違います。宝永山が真正面に)

そして長さ400mの吊り橋を渡ります。揺れました。

揺れは余り得意ではないのですが、景色は最高です。

その橋を渡りきった広場に何故か「韓国宮廷菓子クルタレ」の文字が。

何故ここに「韓国」何故「宮廷菓子」という疑問はありましたが、

「ハチミツで作る一万6千本の糸のお菓子」という何とも不思議な

初めてのお菓子に釘付けになってしまいました。

真剣に作っているところを見ていたら「試食をどうぞ」と言われ、

食べたらこれがなかなか美味しかったので買ってかえりました。

ハチミツをコーンスターチなどと一緒に練り込み、

どんどん細く伸ばしながら織り込んでいくと1万6千本の糸になるようです。

その中にアーモンドの粉などが入っています。

凍らせるとまた違った食感になるそうで、今凍らせ中です。


鶴屋吉信 「さるかに合戦」

何とも可愛いギフトを頂きました。

鶴屋吉信が百貨店の企画展用に作ったもののようです。

家族で和菓子を楽しもう、子供達にもっと和菓子を知ってもらおう、

そんな企画展が開催されました。

(その企画展自体は見られなかったのですが、ネットで確認したところ

伊勢丹新宿で「一菓団欒」がテーマで「こどもわがしてん」が開催と

なっていました)

タイトルは「さるかに合戦」。イラストが描かれた蓋を開けると、

中から可愛いお菓子が表れます。丁度昔話の本を開けたように・・。

琥珀で作られた栗、州浜で作られた柿、落雁の猿、砂糖寒梅粉の蟹と

よく言う「たべるのがもったいない」くらい、可愛いお菓子でした。

もちろん味も優しい仕上がりで、美味しく頂きました。

申年生まれなのですが、子供の頃はどうも猿が余り好きになれませんでした。

何となく、いたずら小僧で、落ち着きが無く、キーキーと騒がしいイメージが

ありました。今でも一番好きな動物にはなっていませんが、それでもなかなか

一所懸命で頑張っているんじゃないかと思うようになりました。

(誰かを思い浮かべているわけではありません。あくまで猿のお話です)


越乃雪

日本三大銘菓の一つ、新潟県長岡市大和屋の「越乃雪」。
(昨年12月20日に金沢の長生殿をご紹介しましたが、
今回も先輩が少し前に送ってくれたものです。
ありがたいことです。自分で行ってこい、という話です)

「越乃雪」、発売されたのは230年程前。
現在の和菓子の形が形成されつつあった江戸時代、
正にその時代に生まれた銘菓です。
手持ちの資料や大和屋さんのサイトをのぞくと
病気療養中の長岡藩主のために、献上されたお菓子で、
その美味しさで食欲がもどり、ほどなく治癒されたとか。
美味しいものを食べる、きっと大切なことなのでしょうね。
(美味しさの基準は個々違うとは思います。
違って当たり前と思います)

甘さがまだまだ貴重だった時代、それでも藩主ほどになれば
比較的日常的に甘い物を口に出来たと思われます。
その藩主を驚かせるような美味しさを、ましてや病気療養中と
いうことを考えると、「越乃雪」を生み出すまでは色々試行錯誤
したのではないでしょうか。そして最後は良い素材をシンプルに
作るということになったのかもしれません。
越後は米どころ。良質な米粉に和三盆を合わせ、絶妙な硬さに
固めただけのお菓子。しかしながらその中に230年の歴史が
ちゃんと刻まれています。




森八の長生殿

金沢の代表的銘菓と言えば森八の「長生殿」。
三百年を越える歴史と共に、日本三大銘菓として広く 
謳われてきました。(他に長岡市大和屋の越乃雪
松江市風流堂の山川が揚げられます。別のお菓子を
揚げている場合もあるようですが)
お茶の文化が栄え、茶菓子としては口に入れてスーと
溶けていく、まさに最高級品だったと想像できます。
(小さなお菓子なのに、しっかりと名前が浮き出ていて
それでいて食べると溶けていく、材料の配合・打ち方に
受け継がれてきた技があるのだろうなとつくづく思います)
「長生殿」の命名も茶人・小堀遠州とのこと。

お茶を習われている方以外は、普段余りこの「打ち物」と
言われるお菓子を食す機会は余り多くないかもしれません。
一度に沢山食べるようなお菓子でもありませんし、
お腹がふくれるようなお菓子でもありません。
でもお抹茶をいただいたり、煎茶を入れてみたりした時に
このようなお菓子があると、ゆったりとした時間が流れるような
気がします。と言っていますが、お菓子を食べる機会が多い私でも
余り買わないのですが。
今回も先輩が送ってくれ、美味しく頂戴いたしました。


みすず飴

松本の隣の上田市。
飯島商店の「みすず飴」を頂きました。
飴と言っても、果汁を寒天・水飴・砂糖で固めたゼリー菓子です。
しっかり果実の風味も残り、実に上品なお菓子です。

正直に言えば幼い頃(いや山、川を駆けずり回っていたガキの頃)
グニュっとした食感の食べ物が苦手でした。
デコレーションケーキの上に乗っているカラフルなチェリー(みたいな)
グミ(ガキの頃は無かったか?)、そしてゼリーの類。
食べられないことも無かったが、美味しいと思えませんでした。

年を重ねることは素晴らしいことですね。
随分と美味しい世界が広がってきました。
(内緒ですが今でも食べられないものがあります。
それでも若い人には食べず嫌いを無くそうと言いたい)

信濃・上田といえば、戦国時代の真田(上田城主)と徳川との戦いで有名。
みすず飴一つ頬貼りながら、歴史を一頁開くのも楽しい。



開運堂の真味糖

全国規模の名店・銘菓というものがあります。
どの都市の百貨店に入っても買うことの出来るような、
そして誰もが知っているお菓子があります。
ある程度以上の規模で作られるため品質が安定しており、
「困った時はこれを買う」と言えるようなメジャーなお菓子が、
私にもいくつかあります。

それでもその地方でしか味わえないようなお菓子と出会えるのも
これまた嬉しいものです。
信州松本に開運堂という名店があります。
(大きなお店ですし、お菓子好きの世界では全国レベルでしょう)
お店は良く知っていたのですが、このお菓子ははじめていただきました。
といっても田舎の(仕事でもプライベートでも色々旅している)先輩が
大分前に贈ってくれたのですが、「真味糖」。
自然と抹茶を点てて、味わいながら頂きました。
いわゆる砂糖菓子ですが、蜂蜜とクルミのバランスが絶妙でした。
一時に沢山食べるようなお菓子ではありませんが、ちょっと一服しようか
と思ったときに、ゆっくりお茶を入れていただく、そんなお菓子でした。



calendar

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< March 2020 >>

selected entries

categories

archives

recent comment

recommend

links

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM